限界レイトショー、シアターN渋谷

peko10042008-02-09

2月8日(金)、渋谷に2本立てで”TRASH ROCKIN PICTURE SHOW"という
ハードコアパンクの、一昔前のフィルムを観に行った。
一本目はザ・クランプスというバンドの精神病院ライブ。
精神病院でのライブはその当時の状況(1978年アメリカ)を考えると
非常に画期的な出来事である。
現在の精神科医療で見ると、これほどの物を受け入れる度量が
あるだろうかと私は考えるほど過激な事だ。
先進国ではこのライブはどう評価するだろう?
ヨーロッパ諸国ではどうだろう?
今の日本では?
まずはクライアントにこの事を聞いてみよう。
「パンクバンドのライブは貴方を幸せにするきっかけを与えるものになるか」を。
フィルムではプレイヤーと一緒にクライアントが頭を縦に振り踊っている場面もあった。
こんなに自分の狂気を心底発散できる場所があってもいいのかも。
そう思った。


第二フィルム。
”全身ハードコア  GG アリン”
アリンのプロフィールを見るともの凄い波乱万丈の人生を歩いてきた人だと
いうことがわかる。
「ステージ上での排泄、ガラスやビール瓶で自分を切り刻む自傷行為
観客に向かって罵りと糞便と暴力をまき散らす」ープロフィール
これ程の乱痴気騒ぎを起こす人物を
「アリンこそが真のパンク・ロッカー」と崇める若者もいるという事が
正道以外の道を選ばざるおえなかった者に
何処かに光を与える。
それはなにか?
自分のできない事をやれる、あるいは自分の本来持っている本能を揺さぶるものを
アリンの中にみるのではないか?で、
フロイトの防衛規制の理論で言うと”投射”である。
このはハチャメチャな行為を救える事ができるかと問われた時は
「出来る」と答えるだけの度量を私達は持ちたい。
彼らの言葉に耳を傾け、彼らからも心の素直さ、正直な打ち明け話してもらいながら、
私達の言葉を聞いてもらおう。
そこから始めてみないか?


このフィルムをみてそう感じた。